ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。(マームとジプシー、三鷹市芸術文化センター)

Mitaka ”Next” Selection 13th 第一弾
『ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト』 
劇団マームとジプシー(作・演出:藤田貴大) 9/7~9/17 全13公演


9/11(火)ソワレを観劇した。

記憶の断片を、言葉に、役者に、幾重にも反射させながら、いつしか、その刹那を永遠へと消化させていく、揺るぎなき視線。マームーとジプシー

今、パンフレットを見たら↑そう書いてある。
この劇団はこのスタイル(表現方法)でやっているのか。
初めての劇団を予習もしないで観劇したため、劇団固有の演出か、それともこの演目だけの演出か、わからないで見ていた。
なるほど、腑に落ちました。

さて、すでに溶けかかっている記憶を寄せ集められるだろうか。
レコーダー代わりのTwitterメモから。

■そうそう、舞台装置が良かったです。座席を全部とっぱらって大きな箱を作り、床に3m幅くらいの縦長の十字を引いてそこが舞台。それ以外は観客席と通路。当日券で入った人は通路に置かれた潰れた長椅子のようなところに座っていた。

■早めに入場して座っていると、俳優、劇場係員、観客がてんでにうろついている。舞台は床と同じ高さなので、観客は舞台を踏んで席に辿り着き、トイレに立ち、俳優はもう演技に入っていて膝を抱え、寝転がり、むっつり歩く、という空間だった。


韓国の国旗をイメージしてもらおう、真ん中の○の部分をスイスの国旗の十字に置き換える。
十字の部分が舞台で他が座席、この旗のような「舞台&座席」の下側に、メインの観客席が横長・階段上に並んでいる。
私は舞台傍の、左斜め下の席に座っていました。
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■道路整備のため取り壊すことになった古い家、そこで育ち、今は成人して別々な場所に暮らす三人の姉弟妹が、想定外の喪失感に圧倒され、やがてそれぞれが「家」から巣立っていく過程を表現した作品。

始まりは混沌から。
古い家の取り壊しが始まった、8月20日朝8時の場面がリフレインされる。
比重は、末の妹>>一番上の姉>>>>真ん中の弟
姉妹は地元に居ない、姉は結婚して夫と子供がいる。
弟は地元(のどこか近所)で暮らし、取り壊し現場を眺めている。

家の取り壊しについて、姉弟妹は電話し合う、来ないの?行かない、行く意味がない、来れば?行かなーい、行かなーい、行かないわ。

■曽祖父が建てた古い家になんの愛着もないつもりでいたが、実際に取り壊し(三日間)が始まり、地元以外に住む姉と妹は引き寄せられるように生い立ちの家にやってくる。しかし、家はもうそこにはない。家がなくなることはふるさとを失うことなのだろうか。

喪失と再生の予兆、ひとことでいえばそういうことになるのだが、舞台の上で再生の予兆は表現されてはいない。観客が勝手にそう付け加える。
家がなくなることはふるさとを失うこと、、私もそう思う。
それは、例えば親が亡くなることよりももっと重い喪失なのである。

■地元に残った弟は、最後にこの家に住んでいた祖母の入浴を手伝っていたと懐かしく語る。劇中では不明になっている出来事がいくつかあって、祖母の現況、昔救急車で運ばれていった父親の顛末、それから母親についてはまったく語られない。弟妹の部屋の位置もわからない。

姉さんはひとり部屋だったのに、ボクと妹は二段ベッドの上下を分け合っていた。
弟がさんざん語っているのに、間取りの説明にはその部屋は登場しなかった。 引きずってしまった。(笑)
去年までこの家に住んでいた祖母はどこにいるんだろう。 姉が引き取ったの?老人ホームに入った?それとも亡くなった? 気になって、ずっと引きずった。(笑)

■妹の(モトカレになりかけている)ボーイフレンドは、土壇場(ラスト)で中途半端な取り扱いになっていて残念。うん、全体としてもラストが弱いと感じた。詰めが甘いのではなく、弱い。暗転すれば良いってもんじゃない。

■小演劇では滅多に大団円的終わり方はしないが、かといってオープンエンディング的終わり方は演劇表現では難しい。含みを持たせながらも最後のところは観客に投げるやり方は観客がわかっていないとね、ハトに豆鉄砲な。


最後に収集がつかなくなることって、割とよくありますよね。(失礼)
小劇団演劇はそれでもいいような気がしますが、でも力づくで扉を閉めてみたものの建てつけが悪くて閉まらないとか、隙間から色々はみ出ているとか、扉の外に未だなにか転がっているとか。
あれは観客を和ませるための高等テクニックだったのか、まさかと思うけれど演出が甘いのか。
帰り道によく引きずります。(笑)
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by laladuets | 2012-09-13 15:25 | 観劇


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