祈りと怪物 ウィルヴィルの三姉妹 蜷川Version (追記あり)

祈りと怪物 ウィルヴィルの三姉妹
ケラリーノ・サンドロヴィッチ作
蜷川幸雄演出
Bunkamuraシアターコクーン


1/22(火)マチネーを観劇、2階D-3(下手)という端席だったが全体が俯瞰できた。
しかし1階客席通路での演技が多かったため、臨場感は味わえなくて残念。
→追記部分はこの色です。

<物語>
北回帰線と南回帰線の狭間にある架空の町に、祖母と二人で暮らす内気な青年。
町を牛耳っているのは強欲で好色な町の権力者。彼の三人の娘は、それぞれに複雑な事情を抱え、やがて町を揺さぶる大事件に発展する―。
町の権力者の後妻と百歳を越える母親、子供を亡くした使用人夫婦、テロを企てる市民たち、怪しげな教会の司祭、謎の錬金術師と白痴の助手、そしてよその町からやってきた放浪の若者。幾多の登場人物が壮絶に絡み合う一大クロニクル。
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蜷川版の前に、作者であるケラリーノが演出したケラ版が上演されている。
両方を観劇した人の感想をちょくちょくみかけるようになったが、ケラ版を推す人が多い。(どうやらケラ版はスタイリッシュで残酷な演出らしい)

そう、蜷川版は泥臭くて、しかし残酷度は低い演出だった。
残酷な舞台が延々4時間も続いたらしんどいと思っていたのだが、そういうわけで上品なアングラ劇をたっぷり観た、という印象である。
みてくれがチンドン屋、ずっこけラップのコロスも、これは意図した演出だろう。
セットが低予算風で凝った道具を使っていないのも、私は気にならなかった。


トビーアス(びっこの気弱な少年、森田剛)とパブロ(司祭見習い、満島真之介)のバランスが良かった。トビーアスがクレッシェンドするにつれてパプロの存在感がどんどん薄くなっていくところがいい。
ヤン(流れ者、染谷将太)の演技は私はどうもしっくりしなかった。本当にヘタなのか、ヘタ風な演技でわざと違和感を出しているのか。
パララ、ペン、マチケ(ドン・ガラスの三姉妹、原田美枝子、中嶋朋子、宮本裕子)は、長女の声が聞こえづらかったこと以外は安定していた。
ジャムジャムジャーラ、ドンドンダーラ(老女二役、三田和代)は圧巻。
ダンダブール(錬金術師、橋本さとし)、パキオテ(白痴の超能力者、三宅弘城)は上手過ぎて主演はこちらかと思ったほど。
ドン・ガラス(強欲で好色な町の権力者、勝村政信)は極悪非道な異常人物としては描かれていなかった。ケロ版では見るからに嫌な奴という話だから、わざとそうしているのだと思う。ただ、割りと普通なドン・ガラスがエンディング(幕を引く)担当なのがちょっとね・・・

~~~ちょきちょき~~~
この演目を観ることにしたのは、宝塚を退団した野々すみ花(レティーシャ、被差別階級の娘)の初舞台だったから、というのが大きい。016.gif
彼女が出演していなかったらケラ版にした可能性のほうが高いし、あるいはまったく観なかったかもしれない。

登場してすぐはいつもより声が割れているように感じたが、途中から気にならなくなった。
丁寧にシンプルに演じていて、一から演っていますという強い意思を感じました。
ただし、彼女の役どころは絶対に必要というものではない。だからパブロの相手役として何気なく眺め、そういえば新人の女優がいたよね、そんな感想が大半だと思う。
でも彼女は浮きも沈みもせず演じきっていて、観ている方に違和感や不安を感じさせることはなかった。
これって実はすごいんじゃないかと思います。

そうそう、コロスの踊り狂うワンシーンでは、マヤの片鱗を魅せてくれて嬉しかった。
 
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by laladuets | 2013-01-23 21:56 | 観劇


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